中村代表が人社委員会で報告してきました

 科学技術・学術審議会学術分科会 人文学・社会科学特別委員会(第 21 回)において、中村代表が人文知共創センターの活動について報告しました。https://www.mext.go.jp/content/20240126-mxt_sinkou01-000033699_00.pdf

 これに関して、名古屋大学人文学研究科の周藤芳幸研究科長が「研究科長だより」で紹介して下さいました。

1 ⽉ 26 ⽇には、⽂科省の科学技術・学術審議会学術分科会の第 21 回⼈⽂学・社会科学特別委員会がオンラインで開催され、中村先⽣が「⼈⽂知共創を⽬指すために」というタイトルで講演をされました。せっかくなので、プログラムの全体を紹介しておくと、はじめに⼀橋⼤学経営管理研究科・イノベーション研究センターの軽部⼤教授から「我が国の⼈⽂学・社会科学の国際的な研究成果のモニタリングについて」という話題提供があり、そこでは、SciVal による分析に研究者へのインタビューを加味することで⼈⽂学・社会科学の研究成果の国際性を可視化する試みが提⽰されていました。おもしろかった(?)のは、「いまどき専⾨書を刊⾏することが研究業績になる分野があることを今回のインタビューで初めて知った」という発⾔で、これには、さっそく井野瀬久美恵さん(イギリス近現代史・ジェンダー史で有名な⻄洋史の⽅)が、「歴史学では研究成果を⼀冊にまとめることが就職にあたって重視されているが、これからは変わっていくのか」、と質問をされていました。これに対しては、「⼈社系と⼀⼝に⾔っても、体系性を重視する分野とそうでない分野(単発的な新知⾒が重視される分野)があり、前者では著書が重視されるのではないか」という返答があり、さらに様々な議論が交わされていました。とくに⽬新しい意⾒があったわけではありませんが、テクノロジー(とりわけ翻訳ツール)の進化が現状では無に等しい⽇本語で書かれた研究の国際的な評価にどのように貢献しうるのか、そもそも評価と資源配分との関係はいかにあるべき かなど、活発な意⾒交換が繰り広げられていて、なかなか刺激的でした。さて、肝⼼の中村先⽣のご報告については、とりわけ⼈⽂知共創センターの活動における中村先⽣の卓抜し たリーダーシップに対して、委員の先⽣⽅から⼝々に賛辞が寄せられていたのが印象的で、私も傍聴しながらとても誇らしく感じた次第です。中村先⽣、岩﨑先⽣、鄭先⽣のご尽⼒に感謝するとともに、引き続き部局として⼈⽂知共創センターの活動を⽀援していきたいと 考えています。

「研究科長だより 19」(2024年2月14日発信)